第18回仏教講座 「死と生の流れ」
- 2020年11月01日「死と恐怖と流れ」
・死への理解を深める
仏教では、死を2種類に分けています。
瞬間的な「心の生滅」それは蛍光灯のシステムと似ています。
このサイクルを、生・死・滅のサイクルと呼びましょう。
そして、寿命が来て死ぬ場合、例えば、釈迦は80歳で死にました。(入滅されました)
この死が一般的な個体の終了を意味する。「死去」です。
死への恐れは、個人の寿命の終了への恐怖と言えます。
さて、何故「死が怖いのか?」これには明確に答えるよりも
「怖いから怖い・・・」と感情的回答が帰ってくるでしょう。
実際の理性的回答は、「認識の途絶」を恐れているが冷静な反応と思います。
認識の途絶は、「睡眠」でもしばしば起こりえます。
ですから睡眠と個体の終滅の違いは、はっきりしません。
言い換えれば、死と睡眠の違いはさほどないとも言えます。
ここまで、理解が進みますと、「死への恐れ」は、7割方減少します。
普通の人間ならこれでいいでしょうか?
仏教は死への恐怖を余り語りません。
死は流れの一つに過ぎないと捉えています。
「生老病死」、「生まれる」→「老いる」→「病気になる」→「死ぬ」
「死の次には」→「生まれる」・・・このようなサイクルを輪廻と言います。
仏教の基本教理は、輪廻転生こそ最大の脅威と説きます。
仏教の深遠さは、皆様にとっても、生涯をかけうる最高の教育と思います。