トップページ「近代日本の事業の父」 渋沢栄一 マザー通信
- 「近代日本の事業の父」 渋沢栄一 マザー通信
2008年01月01日
マザー通信 人生のパートナー 4 「渋沢栄一」
新年明けましておめでとうございます。
生きとしいけるものが皆幸せになりますように
心よりお祈り申し上げます。
スタッフ一同
1840年生まれの渋沢氏は、幕末の激動の中に生きた偉大な人物である。
家業の「藍玉」の商いを手伝いながら、商売の基本を学ばれた。
尊皇攘夷の当時の熱気に伝染し、志士として、活躍しようと東奔西走していたが、
時代の偶然から、「一ツ橋慶喜侯」に仕えることになる。
やがて、その勘定の明るさを買われ、徳川昭武の欧州遠征の一行のメンバーに選出せられる。
欧州の目覚しい発展を目の当たりにし、日本に繁栄をもたらすのは、合本(資本)会社であると確信する。
日本に戻り一時、大蔵省で敏腕を奮うが、やがて自分が欧州旅行から暖めていた、商業の道を志すに到る。
当時の商人は、過酷な身分制度、士農工商の元での賤しい仕事とされ、商人自ら志低く、
金の亡者の感があった。
渋沢氏はその風土に「武士道」の精神で大きな足跡を残すことになる。
「実業家」はまさに、渋沢氏のお蔭で、今日の栄誉を受けているのである。
商いから、実業への道は、渋沢にとっての、「公道」であった。
第一国立銀行に始まった実業界への進出は、近代日本の資本主義の隆盛のインフラを築く500余りの産業へと、関わっていくことになった。
日本の繁栄の陰に「渋沢栄一」あり、と知る人は少なくなってきつつある。
日本人の中で、私が最も尊敬する実業家である。渋沢栄一氏は、「温顔篤実」な人物として、91歳の生涯を送られた。彼は心の支えとして、論語の教えを終生の規範とされた。
起業を志す人のみならず、皆様に是非お薦めしたい偉人である。
※ インフラ=社会基盤整備(電気・ガス・銀行・通信・鉄道等)
参考文献 竹内 均氏 「渋沢栄一伝、孔子人間一生の心得」
津本 陽氏 「渋沢栄一伝」
このページのトップへ