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マザー通信

「自我を破る」         ライフスタイル 
2011年07月25日
「マジックの種明かし」     マザー通信
○ 巨大な宇宙の仕掛け

私達は奇術師の不思議な手品に興味が湧いてきます。
その手品の種明かしをマジシャンが教えてくれない限り、その仕掛けが分らないままで、
不思議さだけが漠然と残ります。

この仕掛けは実際の人生でもしばしば経験します。
「言葉巧みに近づく」「儲け話にだまされる」「人の弱みにつけこむ」
これらが悪い行為だと誰でもが知っています。
知らないで行う悪い行為もたくさんあります。
高慢や劣等感で人と比べること、
嫌いな人を排除しようと苛める。
好きでたまらなくなってストーカー行為をすること。

さて私達はこれらの行為が、悪い結果を齎すことが分ります。

私達が錯覚して苦しむ原因で、感情が作り出す「私」という存在を強く確信します。
例えばそこにある万年筆→これは私の大事な万年筆、→弟が勝手に使ったと怒りが湧き、強く弟を責める。これは怒りの感情プロセスで、誰にでも経験があることでしょう。

このプロセスで怒りの感情を産み出した原因は何なのでしょうか?
それが「私のもの」という誤解なのです。
お金を払って買ったから私のものは、社会が認知してくれる合意事項です。
あくまでも社会文化に形成された合意事項になります。

真実の姿は、ペンの所有者は存在しないという事実です。
この事実が「私」を破る気づきへと繋がっていきます。
私の存在を破る行為は「正見」といい、「無常」を知り、正しい見解を産み出すことができるようになります。

私達にはこの正見へと達する方法も釈迦は示されています。
それが八正道です。宇宙の巨大な仕掛けを破る。つまり心の幻影が作り出す世界を
とことん知り尽くすこと、それが悟達への道になります。

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